この人(犬・猫等)を探しています

 そういえばブログ再開したら書きたいネタがあったことを思い出したよ。

リアルの知り合い等に話すと引かれる(人間性を疑われる)けど、

ブログであれば本音を書ける&読んでいる奴にどう思われようとどうでもいいネタがあった。

 

 漫画等のフィクションの世界でよく見かける、この人(犬・猫等)を探していますという張り紙。

電柱や塀に貼られて、人よりもペットが行方不明になって張られているシーンをよく見かける。

フィクションの世界だけの話かと思ったら、5年位前に実際にリアルで見かけることがあった。

 

 電柱に貼られていて、飼い犬が行方不明になったとか何とか書かれていた。

犬種は忘れたが写真が印刷され行方不明時の状況が書かれていて、雨で濡れないように、

ビニールか何かで保護している念の入用で、ちゃんと許可を取って張っているような感じだった。

 

 今時というかなんというか、連絡先の電話番号の他にもツイッターアカウントが記載されていた。

非常に暗記しやすいアカウントだったので、家に帰ってから確認しようと覚えて帰った。

ちなみに心当たりは全くないし協力するつもりは一切なかったが、事の顛末を見守りたかっただけ。

 

 まあ暇だったら見てやろう程度の興味だったので、しばらく忘れていたんだよな。

普段あまり通る道でもなかったし、張り紙の事なんて忘れて気が付くと半年くらい経過していた。

久しぶりにその道を通って、その張り紙を見て『あっ』と思い出したわけだ。

 

 半年経っても貼ってあったのはびっくりしたが、見つかっても剝がさないで放置してあるのか、

見つからずそのまま放置してあるのかは分からないが、さすがにビニールで保護してあるとはいえ、

完全に雨を遮断することはできず、印刷が滲んでいてまともに読むことができなくなっていた。

飼い主はしっかりしていると思ったが、『こいつやる気ねぇな、しっかり管理しろよ』と思った。

 

 暇な時にツイッター確認してやろうと思ったけど、その時もまた忘れて放置していた。

で、それから暫くして張り紙が撤去されているのに気づいて、またその時も確認を忘れて、

なんやかんやと初めて張り紙を見かけてから2~3年くらい経過していた。

 

 ある時ふとその張り紙の事を思い出して、ツイッターのアカウント名も覚えていたから、

普段ツイッターとかやらないけど、貴重な時間を使って確認してやったんだよな。

2~3年も経過してるからアカウントなくなっているかなと思ったが存在を確認できた。

 

 結末を先に書くと、ツイッターを確認する限り飼い犬は見つかっていないようだった。

まあ心配もしていなかったし、他人の犬っころ一匹どうなろうとどうでもよかったが、

飼い主がどんな捜索活動していたのだろうかと気になったから、ツイートを遡って見てみた。

 

 で、行方不明になった直後とかは頻繁に関連のツイートをしたり、

寄せられた情報を事細かくツイートして、情報拡散や活動に熱心だったのが見て取れた。

 

 印象的だったのが、どこどこで行方不明の犬と同じ犬種を見かけたという情報が入ったとか、

さらわれた可能性があるとか犯人の目星は付いてるとかツイートしていた。

今、返してくれたら警察沙汰にはしないとか色々とツイートしていたが、圧力や懐柔を駆使して、

あの手この手で取り返そうとする涙ぐましい努力をしていた。

 

 まあでも結局その予測は外れたようで、今度は行方不明のペット情報を扱ったアカウントを、

フォローしたりリツイートしたり、同じ行方不明経験者とやり取りしたりと、

とにかくペット行方不明関連の情報収集に勤しんでいる感じだった。

何かのきっかけで自分のペットの情報が入ってくるかもという、一縷の望みに賭けたのだろう。

 

 俺的にはどうでもよかったが必死さが伝わってきて非常に結構なのだが、それも最初だけ。

半年後くらいにはツイート等のアクションも、当初の半分くらいになり、

1年、2年後のアクションはポツポツとなり、俺がアカウント確認した頃の年月では、

ほぼ何もツイートしなくなっていた。

 

 ツイッターによって時が経つにつれて、自分の大事だったペットの行方(命)を諦める所業を、

鮮明に時系列で確認することができてゾクッと来たね。

一種のエンターテイメントというか、今までの人生で体験したことのないエクスタシーを感じた。

 

 この感覚が壊れている奴が、犯罪に走ったりするんだろうな。

人さらいがさらった人を監禁して、最初は抵抗したり帰してくれと泣き叫ぶだろうけど、

次第に元の生活(生存)を諦め、何も言わなくなるどころか人さらいと仲良くなったり依存したり。

自分に屈服させるというか堕ちるというか、その瞬間・過程を楽しんでいる犯罪者もいると思う。

ちょっとそいつらの気持ちが分かったような気がする。

 

 命を諦める瞬間、過程に触れる行為…ゾクッと来るね。

まあ俺は犯罪に走らないしやろうとも思わないけど、

思わぬところで人生で触れたことのないエクスタシーを感じた。

 

 お前、変態だろとか頭おかしいだろとか思うかもしれないが、正直に体験談を書いただけ。

本音が書けるブログで、いい子ぶったって意味ないしな。

リアルで他人に嬉々として話すことは絶対にないと思うが…。

 

 俺様の体験なんてかわいいもんだと思うよ。

もっと凄惨な体験とか現場で、背徳的なエクスタシーを感じる変人は幾らでもいるだろうし。

俺様にも少しその片鱗があったというだけの話。

その上で、もっとそれを感じたいとか自分でもやってみたいとか思わないだけまともだ。

 

 話は戻るが、いくらペット好きでも飼い犬がいつまでも見つからなければ、

そりゃいつかは諦めるだろうし、いつまでも熱量を維持して探し続けることはできないだろうな。

その熱量が冷めていく過程を思わぬところで垣間見てしまったのだが、

全く関係ない第三者の俺様は同情するどころか、エクスタシーを感じてしまったというだけの話。

 

 他にもペット行方不明者のアカウントを探れば、似たような事例に出会えるかもしれないが、

さすがに俺様もそこまで暇じゃないし変質者でもないから、やろうとも思わない。

多少の変態性は誰でも持ってるだろうし、この程度は一般の範囲内だろう。

 

 自分の知らない一面というか感情を知るのは、有益な事もあるが恐怖感もあるな。

自分の全てを把握するのは大事だが、知らなくてもいい情報もきっとあるのだろうし、

それをうまく線引きできるほど人間は有能ではないから、間違いに走る輩も後を絶たないのだろう。