何か知らんがWBCが異様に盛り上がってますね。
まさかサッカーワールドカップの視聴率を余裕で越えてくることは思わなかったけど、
いくら大谷が出場(おまけでダル)して、
ヌートバーという新しいスターが誕生したからとはいえ、ここまで盛り上がるとはね。
まあ国民が一体となって盛り上がる娯楽に飢えていたというのはあるだろうね。
暗いニュースばかりで沈んでいくばかりの日本を見て、それを一時でも忘れられる娯楽が欲しい。
サッカーやオリンピックでは一位になれないと分かりながら応援していたが、
WBCは本気で優勝を狙えるし、応援に熱が入るというのも分かる気がする。
そんな中、僕たちも頑張っていますよと言わんばかりに高校野球も始まったが、
誰かが予想していた通り、案の定、初日から騒動が勃発した形だ。
どっかの高校の何某かが、ヌートバーがやっていたペッパーミルのパフォーマンスをしたようだ。
審判から注意されたようで、注意されたチームの監督が、
野球を楽しむためのパフォーマンスで、なぜやってはダメなんだと開き直っていたが、
元々高校野球では、不要なパフォーマンスやジェスチャーは慎むようにと注意喚起していたので、
出場する側は、それに従わなければならないのは明白だ。
しかも、ペッパーミルのパフォーマンスを行ったのが、ヒットを打った後とかではなく、
相手のエラーで出塁した際に行ったようで、相手を煽る行為に取られる可能性もあり、
案の定、方々から叩かれている始末だ。(煽る意図はなかったというのは関係ない)
指導者であれば、選手の事も考えて余計な発言をしない方がよかった。
まあ、問題の提起や発案は悪いことではないが、それは別の場で行うべきであろう。
ただ勘違いしてはならないのは、高校野球もプロ野球やWBCのように興行色を強くして、
パフォーマンス等もあり、今以上に明るく楽しくしようとすれば誰も見なくなるよ?
高校生の小坊主どもが、何をイキってるんだという評価になるのは目に見えている。
俺様は高校野球に毛ほども興味がないが、高校野球が好きという人の話を聞くと、
ひた向きに白球を追う高校球児の素朴さが、プロにはない良さであり、
勝つか負けるかのトーナメントで、はかなく散っていく姿も心を打たれるという評価だ。
この唯一無二の世界観に、パフォーマンス等を認めて明るく楽しくの価値観が、
両立できるとも思えないし、たとえできたとしても今の高校野球が好きな人が見るとは思えない。
小坊主どもがヒットを打つたびにウェーイとかやったり、テレビカメラに向かって、
何らかのパフォーマンスとかやりだしたら、俺だったら即座にチャンネルを変えるね。
プロと同じことをしようとするのであれば、だったらプロの試合を見ますって話だ。
技術レベルなんて著しく劣っているし、ひた向きさと謙虚さがあるから我慢して観れるのであり、
それがプロとの差別化になっているのに、それを捨てたら応援する人が減るのは当たり前。
高校野球が衰退したら、騒動の発端である高校の監督も仕事がなくなるよ?
もう少し想像力を働かせて、俯瞰で見て発言をした方がいい。
今回はペッパーミルをした選手よりも、監督の方が残念な存在。
指導者であれば、自分が嫌われても選手に注意するべきだった。
理解ある監督風を吹かせて選手側に立ち、一緒になって審判や高野連に文句言って、
結果、全方向から総スカンを食らって選手が追い詰められていては元も子もない。
WBCという華々しい舞台で、軽く億を超える年俸の選手たちが大活躍し、
それを見た高校球児たちが触発されるのは理解できるし、マネしたくなるのも予想できたが、
予想できたからこそ監督もそれに備えて、制御する準備をしておくべきだった。
あくまで高校野球も教育の一環なのだから、野球よりもまず教育ができる監督が求められる。
そもそも同じ野球であっても、興行であるプロ野球やWBCと同一に考えられるわけがないのだ。
高校球児はまだまだ発展途上なのだから、一時の気持ちよさの追求よりも、
選手のその後とか、高校野球の本質を考えられる監督が増えることを願いたい。
子供を育てるって給付金とか出すだけでなく、こういうことを考えられる大人を増やすことも大切。