週刊少年ジャンプ以外の漫画を読んで気づいた事

 漫画アプリの台頭により、今は様々な種類の漫画を手軽に読むことができる。

週刊少年ジャンプ以外の漫画を読むことがなかった俺様も、

暇な時にそれ以外の漫画を読む機会が増えたが、はっきり言ってレベルが低すぎる。

 

 これは俺だけでなく、よく聞く意見だが、週刊少年ジャンプの打ち切りレベルの漫画でも、

如何にレベルが高かったのかが、その他の漫画に触れることにより、よく分かった。

 

 ジャンプに限らず、週刊系のマガジンやサンデーでも、打ち切り含めてレベルは高いと思う。

さすがに社の看板を背負う漫画トップ雑誌だけあって、編集部の質も高いし、

最低限の品質が保証された漫画を世に出すという使命感は、半端なものではないのだろう。

 

 漫画アプリでは、これらのメジャーどころの漫画も読めるが、聞いたことがないような、

有象無象のザコ漫画も、ほぼ無料で読むことが可能だ。

1~2巻無料とかのキャンペーンや、ポイントとか駆使すれば、

最終巻、またはその付近までは金をかけず読むことができる。

 

 ネットやアプリの広告で、こういったザコ漫画の広告を目にする機会が多い。

ストーリーや設定で、少し意外性のある漫画が広告に選ばれる場合が多く、

少しでも興味を引き付け、クリックやタップさせることが目的だから、

漫画そのものの質なんて、ぶっちゃけどうでもいいのだと思う。

 

 見る人も質なんて気にしないで、勢いで読んでしまう事が大半なんだよな。

多少画が下手だったり、話の流れにつじつまが合わなくても気にせず、

ストーリーの結末だけを追って、ポチポチと回を進めてしまう。

 

 最終巻近くになると、無料キャンペーンの効力やポイントが切れても、

結末が気になるから課金をしてしまい、数百~数千円の消費を勢いでしてしまう。

 

 そうまでして読んでも、ザコ漫画にたいそうなエンディングが用意できるわけもなく、

結局は時間と金を無駄に消費させられて終わる。

漫画アプリにハマっている人の大半は、こういった経験に身に覚えがあるだろう。

 

 まあ、ザコ作家や漫画の友好的な使い道は、これしかないだろうね。

読者の興味が少しでも沸いている内に勢いで読ませて、100円でも200円でも課金させる。

本屋やアマゾンに並べていても売れるわけないんだから、作家としては、

それならば大半を無料で読ませてでも、小金だけでも回収できればいいと思っているだろう。

 

 漫画アプリ運営側も、とにかく品数を増やしたというのもあるし、

ザコ漫画で釣って、100円200円の課金よりも、会員数を増やしたいというのもあるだろう。

品数や会員数を増やせば、広告で『国内最大級』とか謳えるわけで、こういったワードは、

何の根拠もなく飛びつく日本人相手の商売では、なくてはならないパワーワードだったりする。

 

 こうして両者にとって、それぞれメリットがあるから成り立つビジネスモデルとなり、

週刊や月刊レベルに満たないゴミ作家・漫画が集結し、日の目を見るようになったわけだ。

『勢いで読ませる』って、スマホやアプリでしか成り立たない消費行動だからな。

 

 週刊や月刊だと、次の発刊まで時間があるから、一時的にかかった魔法もすぐに解ける。

ストーリーや設定も、冷静に分析し租借する時間があるから、勢いで読ませるが成立しない。

ゴミ漫画では、コミックスを買うというアプリでいう『課金』行為まで絶対に繋がらない。

 

 こういった背景もあり、『ワンピース』や『鬼滅の刃』クラスじゃなくてもいいと、

何か勘違いしたザコ作家や、更にはそれにも満たない素人が、

漫画アプリに限らず、ツイッター等を使って、作品(笑)を公開しちゃったりして、

読みたくなくても、つい目に入れてしまう機会が劇的に増えた。

 

 まあ、表現や発表の自由は尊重しなくてはいけないから、それは仕方ないとして、

切実に思うのは、週刊少年ジャンプの打ち切り漫画とかでも、

相当レベルが高かったんだなという事。

 

 旧ブログではボロクソ叩いていたけど、申し訳ありませんでしたと謝りたい。

あなた方はエリートでした。

ゴミ漫画の階級の中でも相当レベルが高かった、自分の漫画を誇っていいですよと慰めたい。