2012・週刊少年ジャンプNo.29

 最近はジャンプを買わずに、お気に入りの漫画のコミックスだけ買う人も増えている。
原作を経由せずに、例えばアニメやゲームから作品の存在を知り、
そういう買い方をする人が増えたのだろうけど、これがなかなか厄介な現象だったりする。

 コミックスを買う=信者の数が多い、ということで、
本誌のアンケート順位が低い、一般読者の人気が低くても、
一定数の信者がいれば、それだけコミックスも売れるという事で、
編集部もそういった漫画を邪険にすることができず、いつまでも打ち切りに踏み切れない。

 最近のジャンプ連載漫画で最たる例は、ぬらりひょんの孫だな。
掲載順位が最下位の方をさまよっているのに、いつまでも打ち切られないのは、
信者の数が普通の漫画より極めて多く、コミックス売上に関しては上位だったりする。

 編集部がコミック売上を無視できないのは、本誌と比較して圧倒的に利益率が高いから。
まあ、実際は、こんな簡単な話ではないのだが、
ぶっちゃけ本誌に掲載された漫画をコピーして製本するだけだからな。

 っていうか、ジャンプ本体の利益率なんか、ほとんどない状態なのは明白だ。
ジャンプ本体は、言ってみれば広告みたいなもので、利益度外視の顔見せでしかない。
ここで連載漫画の存在を知ってもらって、利益率の高いコミックスを買わせるのが目的。

 作家も原稿料だけでは、日々食っていくだけでやっとの収入だろうし、
コミックスの売上により潤うし、やはり印税収入がおいしいのは確かだろう。
この辺の話は、バクマンでもネタとして取り上げられていた。

 コミックスの売上と相性が良いのは、間違いなく、お色気漫画だな。
エロガキは、コミックスのカラー原稿を目当てに買うし、
そのコミックスを片手に何をするかは、誰でも安易に想像できるだろう。(笑)
テニスの王子様みたいな女信者漫画も同様、男も女もやることは同じというわけだ。

 最近のお色気漫画の作者は加筆にも熱心なようで、本誌では描けなかった局部なども、
ご丁寧に描き込んでくれるから、以前よりも一層、ミーハーがコミックス購入に熱心だ。
そんなこんなで、そういう漫画ばかりがコミックスで売れて、作家が発言力を持つから、
編集部も本誌の人気だけでは打ち切りを判断できず、いつまでも無駄な延命が続く。

 これでは、アンケート制度なんて、あってないようなものだよな。
編集部のさじ加減で、どうとでもなるから、真に面白い漫画が正当に評価されず、
エロや小手先の表現に終始した漫画ばかりが残り、堂々と勝負している漫画が消えていく。

 その内、エロ表現は漫画に必須の要素となり、ジャンプはエロ漫画で溢れる。
読む方も、それがないと漫画じゃないみたいに錯覚するようになり、
『エロがない=クソ漫画』みたいな、安直な判断を下すようになる。

 いつから週刊少年ジャンプは、エロ漫画雑誌になったんだ・・・。
別にエロ漫画雑誌を否定するわけじゃないが、ジャンプは元々そうではなかった。

 ミーハーや中二、信者だけに好評な漫画は、隔離する必要があると思うよ。
月刊誌や増刊号とかに集めて掲載し、コミックス化させ、そっちで売上を上げればいい。
やはりジャンプは、純粋な漫画の競争な場として、いつまでも君臨してもらい
作家同士が、公正に正当な漫画表現で勝負してもらいたい。

 
今週のピックアップ

ONE PIECE(ワンピース)
 久しぶりにワンピースをピックアップするな・・・。
まあ、それくらいどうでもいい内容で続いているし、可もなく不可もなかった。
正確にいえばつまらないんだけど、他の漫画がもっとしょぼいから、相対評価でマシなだけ。

 何か悪いときのワンピースのクセが出て、ごちゃごちゃし出したな・・・。
ローのスキルで、心と体がシャッフルされたり、主人公パーティーが、
ごちゃごちゃと別行動したり、多種多様の立場のキャラがうじゃうじゃしていたり・・・。

 はっきり言ってガキは、現在のワンピースの状況が全く理解できていないだろう。
まあガキは、作品の細かい部分はどうでもよくて、全体の雰囲気でフワッと楽しむからな。
しかもワンピースって、アニメに落とすと、ちょうどいいくらいのボリュームになるんだよな。
原作だとコマとセリフがごちゃごちゃしているが、アニメだと丁度30分にまとまるレベル。

 最近のジャンプは、純粋な子供よりも、大きいお友達向けのエロ漫画ばかりだから、
作者もガキは考慮せず、思い切ってアニメの為に、原作は詰め込んでいるのかもしれない。
1月に1回くらいのペースの休載の影響で、余計に原作は理解不能なごちゃごちゃ感が増す。

 それにしてもルフィたちは修行したはずなのに、あっさりと敵に捕まったりしているよな。
主人公達の強さに対しての爽快感がなく、早くも修行での強さのストックは切れたのか?
まあ、インフレ気味のバトル漫画よりはマシなのかもしれないが、どうも弱く感じる。

 でもアニメになると、ガキはワクワクしながら見ているんだろうな。
主人公たちの心と外見がシャッフルしたり、捕まったり、予測不能のドタバタ展開で、
原作のクソつまらない展開なんて関係なく、ガキはアニメを楽しむような気がする・・・。

 作者も、既にジャンプ読者はまともに相手にしてないのかもしれないな。

 
こがねいろ
 3話集中連載の、最後の3話目。
結論から書くと、集中連載するほどの作品でもなかったし、きれいに『置き』にいき過ぎた。
やはり一発勝負の読切と比べると冒険していないし、嫌な方向性での安定感がある。

 話のまとめとしては、受験や進路に悩む主人公が、自由で目標のあるヒロインと接し、
将来、目指すべき方向性を見定め、志望校に向けて受験勉強して合格。
春、一足先に東京に引っ越していたヒロインと再会し、めでたしめでたしで終わる。

 何の意外性もない、青春漫画にありがちなストーリー展開だった。
受験勉強している光景も漫画として地味だし、絵的な見せ場が一切なかった。
以前の読切だとテーマが社交ダンスだったから、それなりにビジュアルで見せ場はあった。

 やっぱり、以前の読切が好評で、その結果での今回の短期集中連載だったので、
作者も冒険せず置きに来て安定感重視で、可もなく不可もない作品に仕上げてしまってる。
連載と違って順位変動や打ち切りもないし、ただそれっぽくまとめた漫画に成り下がってる。

 いくら読切が好調だったからって、変に特別待遇なんて与えない方がよかったな。
鳥山明みたいな大御所に、短期で漫画を描いてもらうならまだしも、
下手に新人に特別待遇を与えると、才能を伸ばそうとしないので、良い影響がない。

 毒にも薬にもならない漫画だったな。
毒であるエロ漫画ばかりが増えるのもアレだが、こんな山も谷もない漫画だったら、
改めて読む価値もないし、この路線の漫画が変に優遇され増えるのも再考する必要がある。

 
クロガネ
 そういえば、朝霧とかいうしょっぱいキャラ、誰かに似ているなと思っていたら、
最近打ち切りになった漫画の中では、群を抜いてしょっぱかった中二漫画、
ライトウィングに出てきたラスボスに、髪型と雰囲気が似ているような気がする。
あの、語尾に『DEATH』とか付けていた中二病キャラね。

 まあどうでもいいけど、この手のテンプレスポーツ漫画の枠から一切出ることなく、
予選大会に突入したわけだが、なんやかんやで、この朝霧も仲間に加わるのは明白だ。
どうせ2勝2敗1分けとかの決着戦とかで、コイツが復帰して勝利、とかの流れだろう。
(剣道の団体戦で、決着戦があるかどうか知らないが・・・)

 それにしても、このテンプレ漫画、この号では掲載順位が下から3番目だったが、
まあ、つまらないから当然のポジションではあるのだが、どうも腑に落ちないのが、
同じくらい陳腐なテンプレ漫画、ハイキューが結構、好調っぽいポジションなんだよな。

 あっちは連載が始まったばかりだから、まだ読者が飽きていないだけかもしれないが、
どうもあっちは、例によって腐がタカっている印象が強いのだが、
試しにツイッターで検索したら、案の定、
ヘタリア買ったけど、ハイキューは売ってなかったとか、そんな呟きが出てきた。(笑)
(ヘタリアは、その筋の人たちには有名な腐向け漫画)

 ジャンプでつまらん漫画が異様にヒットする場合は、大抵、腐の強烈な支持がある。
サムライうさぎしかり、マジコしかり、腑が注目するのは漫画そのものの面白さではなく、
登場キャラの誰と誰をくっ付けるとか、歪んだ妄想をしやすいかどうかで決まる。
まあ、盛りのオスが、エロ漫画ではぁはぁしているのと同じ次元のレベルだ。

 ハイキューを生かすなら、こっちを続けたほうが、まだマシだとは思うけどね。
少なくてもこの漫画は、試合の剣道の駆け引きや、技の掛け合いとかは見もので、
純粋にスポーツ漫画として見る価値があるが、ハイキューはどうも試合に迫力がない。

 まあテーマがバレーなので、直接、対戦相手と激しく接触する事もなく、
コートを挟んで、玉飛ばしをしているだけなので、展開的に地味な印象が強い。
腐にとっては、そんなことはどうでもよくて、主人公とツンデレ王様キャラを、
どうくっ付けて妄想するかが重要だから、まともな試合展開なんて関係ないだろうけど・・・。

 ま、明らかなのは、黒子のバスケも含めた、ジャンプのテンプレスポーツ漫画は、
特に見るべきどんでん返しもなく、平々凡々にストーリーが進行していくだけの、
その手のマニア御用達キャラ漫画に成り下がっているのは、明らかだな。

 ゴミスポーツ漫画ばっかり。
もっとまともなスポーツ漫画は描けないのかと言いたい。
まあ描いたところで今の読者がパーだから、まともに評価されずに終わるだけか・・・。

2012年08月01日 23:59

1コメント | 週刊少年ジャンプ



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この記事へのコメント

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    こがねいろ
    進研ゼミの漫画か、などと揶揄する感想も見ましたね。
    ジャンプで掲載するから新鮮に映りましたが、
    漫画として見ると、三回に渡る集中連載は何だったのか?
    と思わせる作品でした。

    クロガネ
    試合をちゃんとしてくれる、という点では
    「ハイキュー」より見ごたえがありますよね。
    「ハイキュー」は試合がオマケになっていて、
    キャラ同士のかけあいに重点を置いてますから…。

    「クロガネ」の話題と離れてしまうのですが、
    かつて、サンデーに「リベロ革命」というバレーボール漫画が
    連載されていました。あれは、ちゃんと試合もやってましたし、
    相手チームとの駆け引きなど、見ごたえがありました。
    熱血スポーツ漫画で、少年誌にふさわしい内容でしたね。

    「ハイキュー」が連載されたときは、この「リベロ革命」のような
    熱い内容、迫力や緊張感のある試合を期待していたのですが…。
    最近のジャンプの風潮では、直球なスポーツ漫画は連載しにくいみたいですね…。

    itumi 2012年08月04日 18:01

     


 

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